営業+経理財務の経験を活かし
将来は海外拠点の運営を
コーポレート 経理財務部 業績管理グループ

Y.K 2013年入社 - 経済学部

Work
仕事内容

数百億円規模の営業

現在は経理財務部で業績管理などに携わっていますが、ビジネスを学びたいという思いから、入社後は営業職からスタートしました。1年目は合成ゴムの営業で、自動車部品メーカーや工業用品メーカーなど40〜50社を担当。ここで様々なお客様と接しながら、メーカーならではの営業のノウハウやお客様に製品を売って対価をいただくことの責任など、社会人としての基礎が築けたと思います。2年目からは大手タイヤメーカー向けの営業担当として、一社あたりの取引額が年間で数十億〜数百億円という規模のお客様を担当していました。その規模の大きさゆえ、最初は自分の業務がビジネスにどんな影響を及ぼすかわからずに、仕事を楽しむ余裕もありませんでした。しかし上司や先輩のフォローのおかげで、少しずつ大きな取引を自分事として捉え、緊張感を感じつつも仕事を楽しめるようになりました。お客様との長期販売契約の交渉や、製品トラブルを解決した経験を通じて学んだ、論理的かつフェアにふるまうことの大切さは今でも大事にしています。

インドにおけるマーケット開拓

入社当初から「20代で海外を経験したい」という思いを会社に伝えていました。それが実現し2017年から4年間、タイのバンコクに駐在しました。バンコク駐在時のミッションはS-SBR(高性能・低燃費タイヤ用の合成ゴム)のインド・ASEAN市場の開拓でした。特にインドは経済的に大きな発展を遂げている最中で、ENEOSマテリアルの合成ゴムビジネスに直結する自動車生産台数も大きく伸びていました。自動車に装着されるタイヤも汎用的な製品から、環境へ配慮した低燃費タイヤへの移行期を迎えており、S-SBRビジネスのポテンシャルは大きい市場でした。一方、ENEOSマテリアルは日本、欧州、中国、韓国を主戦場としていたことから、インドにおいては競合の後塵を拝していました。そんな中で、私たちはインドの環境規制やマーケットニーズの調査や鮮度の高い情報を得るためのネットワーキングの構築などを一からスタートさせました。日本の研究開発部門とも協働し、新たな材料の取り扱いに苦慮するお客様に対してOne on Oneの技術サポートを取り入れるなどの試みを経て、徐々にマーケットに参入していきました。インドのタイヤメーカーもモチベーションが高く、お客様と一体となってインドのタイヤ業界を発展させたいという気持ちを持つことができたことも、成果につながったのだと思います。日本で経験した既存の取引先とのビジネスを拡げていく営業スタイルと異なる、新しい市場への提案型の営業。最初は手探り状態でしたが、どうすればビジネスを拡大することができるのかを常に考えるようになりました。またインド人はタフネゴシエーターが多く、私たちの主張を通すだけでなく、互いの希望を実現させるための妥協点を探るプロセスがカギになります。お客様を納得させるための事前準備の大切さ、機微を感じ取るスキル、価格の妥当性を認めてもらい、自社品を評価プロセスに載せてもらう交渉術などを学べたことは私の大きな財産です。

今は経営に直結する仕事

2021年に帰国後は再度国内タイヤメーカーの担当となりました。当時は、コロナ禍の真っ只中という不確実性の大きな環境下でしたが、そんな中でも収益を最大化させることが私たちのミッションでした。その一つとして、コロナ禍からの急激な需要の回復に応えるべく、日本・タイ・ハンガリーの3拠点体制を活用した安定的な供給体制をチーム一丸となって整えたことは大きな成果だったと思っています。
その後、2023年に希望していた経理財務部の業績管理グループへ異動しました。現在は経営の意思決定に資するレポーティングをミッションとして、経営陣向けの決算報告資料の作成や、経営課題を抽出する為の定量的な業績の分析や提言、最近では営業のサポートを得ながら、資産効率の改善にも取り組んでいます。課題の認識から改善策の提案に至るまでには、これまでと全く違うフィールドということも相まって困難も多いですが、新しいことをまた一つ勉強できることへの喜びや、会社の経営に携わっていることを実感しています。

Change
入社後の変化

バンコクで受けた刺激

経理財務をやりたいと考え始めたのはバンコクに駐在していた頃です。タイは営業拠点であるとともに製造拠点でもあります。従業員200人ほどの、良い意味でコンパクトな組織でした。そのため経営層との距離が物理的に近く、経営を身近に感じることができました。ただ当時の私には議論できる知見もなく、専ら経営陣の話を聴くだけでした。それでも経営への関心が高まり、営業スキルだけでなく経営の知識も身につけたい、経営の視点で自社を捉えられるようになりたいと思うようになり、今まさにその希望が叶っています。業績管理グループの仕事は、現在よりも未来に視点を置いています。上司が「真っ白なキャンパスに絵を描くような仕事」と喩える通り、正解がない世界です。そこに難しさを感じますが、同時に面白さもあります。営業としてビジネスの厳しさや面白さを生で感じながら得てきた経験があるからこそ、今は会社マネジメントの視点で事業を捉え、経営について深く考える機会に恵まれたと感じます。

将来は海外拠点の運営を

将来は海外拠点の経営に携わりたいと思っています。営業では常に論理的な思考が求められました。そんな中で勢いだけで生きてきた自分にも考える癖がつきました。苦手だった英語もビジネスで使える程度に上達し、海外の文化や商習慣への理解も深まりました。そして現在、経理財務部で数字への感度、会社を俯瞰する視点を磨いています。営業と経理財務の両方で学んだスキルを活かしながら、ENEOSマテリアルがグローバルNo.1の素材メーカーとなるための原動力となりたいと思っています。

Advantage
環境の魅力

社員の声に応えてくれる風土

海外に興味を持ったきっかけは学生時代の中東旅行です。3週間ほどの一人旅でしたが、異文化の面白さに触れ、いつかは海外で働きたいと思いました。それも多くの海外拠点を持つENEOSマテリアルに就職した理由の一つです。入社後、海外勤務の希望を出し続けていましたが、まさか20代で経験させてもらえるとは思っていませんでした。また、経理財務部で経験を積みたいという希望も叶えてもらえました。30歳を超えて営業から経理財務へ異動という例は少ないと思いますが、会社として社員の声にしっかり耳を傾けてくれる。上司や先輩も部下のキャリアプランの実現を全力でサポートしてくれる。それがENEOSマテリアルの最大の魅力だと思います。

モノづくり企業としての魅力

もう一つ、就職活動の軸としていたのがメーカー勤務です。日本は高品質な製品を生み出す「ものづくり」の国です。ENEOSマテリアルは合成ゴムなどの中間素材のメーカーであり、世の中に不可欠なものをつくって世界中に送り出し、それが様々な用途に使われていることに魅力を感じました。事務系職種は人数も少なく、一人ひとりの責任も大きいですが、その分ダイナミックなビジネスを早くから経験できる点は、他の企業にはない大きな魅力だと思います。