ドイツで次世代タイヤの
開発に関わる提案も
営業 ENEOS Materials Europe GmbH(ドイツ) Sales team

S.J 2015年入社 - 商学部

Work
仕事内容

まずは日本にいながら海外営業

私は韓国生まれで、日本の大学を卒業しました。就職活動では「海外に関わる営業職」を志望。最終的にこの会社を選んだのは、事業規模も大きく海外にも広く事業展開しているのに、外国籍の社員が少なかったからです。この会社なら語学力や日本という異文化に適応しながら生活してきた、外国籍としての自分の強みを活かして、海外に携わるチャンスも多いと考えました。入社後2年目までは国内営業がメインでしたが、3年目には希望通り海外営業の部署に異動。海外営業では欧州・タイ・インドネシア・韓国を担当し、現地の代理店と協力しながら販路拡大に取り組みました。特に印象深いのはトルコとルーマニアへの定期販売を実現できたことです。未開拓だった東欧に着目し、現地に出向いて直接プロモーションを行ったことが決め手となり、両国の各1社に靴底などに使われる熱可塑性エラストマー(RB)の新規契約に漕ぎ着けました。

2020年、念願のドイツ勤務に

入社5年目、今までの海外営業の経験を評価してもらえたおかげか、ついに海外勤務のチャンスが訪れました。それが現在の出向先、ドイツの「ENEOS Materials Europe GmbH」です。セールスは私と、ドイツ人、オーストリア人などが担当しています。欧州に本社がある大手タイヤメーカーを対象に、材料となるS-SBR(高性能合成ゴム)などのプロモーションやマーケティングを行っています。一顧客ー担当というアカウント制で、数社のお客様と密にコミュニケーションを取り、タイムリーな情報提供を心がけながら、営業戦略の立案・実行、予算管理、価格交渉など幅広い業務を担当。チームのメンバーと、エリアごとの売れ行き、新製品に対するお客様の評価といった情報などを共有しながら連携を取って働いています。お昼は近くのパン屋やフードトラックでテイクアウトしたり、みんなで一緒にランチを食べに行ったりしています。

次世代タイヤに求められるもの

環境意識が高い欧州では現在、耐摩耗性の高い次世代タイヤが求められています。車が走ればタイヤと地面の摩擦で、どうしてもマイクロプラスチックが出てしまいます。それをどう低減するかが問われています。しかし高い耐摩耗性を維持しながら、最適なグリップ性能や転がり抵抗(タイヤが路面を転がる時に生じる抵抗)のバランスを実現することはそう簡単ではありません。そのため、タイヤメーカーの研究開発部門と協力しながら新材料の開発に取り組んでいます。ただ材料のニーズや好みはメーカーによって様々でタイヤ生産のレシピも各社各様です。同じくドイツに駐在している技術部長と一緒に先方を訪問し、試作品を提案しては評価をいただき、何がネックかを検討するという作業を繰り返します。入社当初は既存製品の拡販が多かったのですが、キャリアを重ねるにつれ開発に関わる仕事が増えてきました。

Change
入社後の変化

交渉は勝ち負けではない

これは日本もドイツも共通だと思いますが、成約までには価格・販売量・契約期間・納期などについて、何度も交渉を重ねます。時には相手に条件を飲んでもらったり、こちらが一歩譲ったりしますが、決して勝ち負けの話ではありません。どれだけ相手の立場になって考え交渉し、win-winの結果に結びつけるかがポイントになります。例えば先方の担当者と交渉する場合は、その方が上司に話を通しやすいような資料を用意する。妥協点を見出す際に、相手に「こちらが折れた」という思いを残さないように共存共栄の折衷案を工夫するなどです。これは多くの営業現場を経験するなかで身についた「交渉術」だと思っています。

利益率を意識するように

ENEOS Materials Europe GmbHへ出向してから、私はENEOSマテリアルグループにおけるS-SBRの総販売量の約15%を担当しています。最初は販売数量や金額の大きさを気にしていましたが、今は何よりも利益率を考えるようになりました。お客様に高付加価値を提供しつつ、高い利益率をどうやって生み出すか。目先だけでなく、長期的に会社にいかに大きな利益もたらすか。そこを意識して営業できるようになったのも、成長の一つだと思っています。タイヤメーカーにより良い新材料を提供し、環境問題にも貢献する。その上で利益率の高い案件を成約できれば、言うことがありません。

Advantage
環境の魅力

夢を叶えてくれた会社に感謝

実は学生時代にバックパックで欧州を1ヶ月ほど旅行しました。しかし観光だと各国の文化を見るのも、人と触れ合うのも、表面的で終わってしまいます。「ここに暮らし、ここで働けば、もっと異文化を知ることができる」「この国の人がどんな考え方をするのかも理解できるはず」と思ったことが海外勤務を志すきっかけでした。そして今、実際にドイツで暮らし、仕事をしています。色々な国の人達と関係性を深めることもできています。ほぼ100%夢が叶ったわけですから、現状にはとても満足し、楽しく過ごしています。こんな機会を与えてくれた会社に大変感謝しております。

もちろん将来も海外で活躍

ENEOS Materials Europe GmbHへの出向が終われば、おそらく日本に戻ることになります。ここでの数年間の貴重な経験を活かして、以前より良い仕事ができると思っています。ただ、また海外勤務に挑戦したいと考えています。異国で色々な国の人や文化に触れながら多様な考え方、生き方を経験したい。これが私の最大のモチベーションです。だから将来はまた別の国で働いたり、世界を飛び回る営業を続けたいです。ENEOSマテリアルはドイツの他、タイ・米国・インド・中国・韓国などにも拠点や関連会社を持っています。そして異動や配属に関して、一人ひとりの声にしっかり耳を傾けてくれる会社です。だから希望を出し続ければ、必ず夢が叶うと思っています。