自社の電池用バインダーを
もっと広く世界へ
営業 電池材料部 第一グループ

T.K 2022年キャリア入社 - 観光学部

Work
仕事内容

電池用バインダーの専門組織

電池用バインダーはENEOSマテリアルの主力製品の一つで、電気自動車(EV)に搭載されるリチウムイオン電池の重要な材料として使用されます。第一グループはその専門組織で、営業・販売を手がけると同時に、グローバルの販売戦略にも深く関わっており、日々、海外拠点や代理店と連携しています。中国・韓国・台湾・インド・米国•欧州など地域ごとに担当が分かれており、私は日本国内と欧州を担当しています。欧州には現地法人がありますので、現地メンバーと協力して営業活動を進めています。 新規顧客の獲得、販売数量の拡大、取引の維持継続を図るのと同時に、製品紹介やPRの機会を通じて、当社の名前や事業内容を知ってもらい、グローバル市場でENEOSマテリアルのプレゼンスを高める役割も担っています。

海外営業のコーディネーター

営業活動において、まず現地のメンバーが窓口となり、お客様が求める品質などの情報を収集します。ただし、現地は品質管理や研究開発などの機能は持っておらず、評価・商談の場面では日本側のサポートが必要となり、同時に営業方針のすり合わせも必須ですので、私たちが調整役として動くことになります。例えば、お客様の意図を汲み取った上で品質管理部門に技術資料の作成を依頼、研究開発部門に対して要求品質に応えられる製品開発を依頼するなどしています。また、それ以外にも価格や納期、物流方法などの交渉・調整を経て、商談開始から実際に契約締結に至るまで1年以上かかる場合もあります。契約交渉の場面においても、お客様が作成した雛形やこちらが用意した雛形で、そのまま進むことはありません。法務部門とともに内容を精査し、当社にとって不利益がないか、問題なく履行できる内容となっているか、リスクを最小化する策はないかなどを入念にチェックします。契約金額は10億円を超える規模になることもあり、また長期間に渡ることから、お客様・当社ともに品質や供給の安定性を議論し、十分に精査した内容を契約に落とし込むため、関係部署の協力を得ながら進めています。その後、契約締結に至れば、晴れて継続的に取引できるようになり、当社の総合力を評価していただけたという気持ちになります。

今まさに、チャンスが到来

欧州はガソリン車規制およびEVシフトを先行する地域です。これからEVシフトが加速度的に進むなか、リチウムイオン電池の需要も比例して増えていきます。実際、欧州では2020年代半ばから稼働開始を計画している新興メーカーが次々と出てきています。ENEOSマテリアルの電池用バインダー材料の販売を拡大する絶好の機会です。すでに複数のお客様との商談が進んでおり、私たちの製品が採用されると、数年間は継続して使用してもらうことができます。私にとっても多くの経験を積み、大きく成長できるチャンスだと思っています。

Change
入社後の変化

製品への理解度と愛着

前職は石炭やコークスを扱う商社で、10年間にわたり輸出入や三国間貿易に携わっていました。現在は、当たり前のことかもしれませんが、取り扱う製品はすべて自社製造です。入社後に製品について学ぶなかで、研究開発、製造、品質管理のみならず、原料調達、法務、物流など、多数の方たちが努力した結果、それぞれの製品が作り上げられていることを改めて認識し、自社製品の価値や機能を世の中に認めてもらう、営業の担う役割は経済的なものだけではなく、それ以外の部分もあり、責任感を持って取り組まねばと実感しています。

関わる部門•人の数は数倍に

商談開始から契約まで、様々な部門の協力を得ており、色々な人と関わります。これも前職と大きく異なる点です。お客様への製品説明や提案では、研究開発部門や品質管理部門の協力を得ることも多いです。契約締結に際しては法務部門とも密に連携します。さらにお客様の要望に応えるため、新グレードの開発が必要になれば研究開発部門と連携しますし、お客様が工場視察に来られた際には製造部門や製造技術部門と一緒に対応します。このように、営業だけで完結できる業務はあまりなく、常に周囲と協力しながら物事を前に進めていく、これが当社の営業スタイルであり、難しさと面白さが同時に詰まっていると感じています。さらには、どこの部門も豊富な経験や知識、ノウハウを持ったプロばかりですので、とても頼りになりますし、日々、色々なことを教えてもらう機会があります。

Advantage
環境の魅力

業界内でのプレゼンスの高さ

電池用バインダーを製造できる会社は、日本には数えるほどしかなく、世界的に見ても十数社もないと思います。もちろん欧州でもENEOSマテリアルの知名度は高く、また信頼も厚いことから、電池メーカーがバインダーのサプライヤーを検討する際、必ず候補に入れてもらえますし、最初に声をかけられることも多いです。これは営業活動を有利に進めていく上で大きなアドバンテージですね。プレゼンスが高いからといって、簡単に取引に至るわけではありません。契約に至るまでの間、お客様や社内の各部門と何度もやり取りを重ね、多くのプロセスを踏み、様々な調整を行わないといけません。

いつかは本物のグローバルプレイヤーに

私は自社製品を欧州市場でどのようにマーケティングしていくかを考え、現地法人のメンバーたちと方針をすり合わせ、新しい取引を獲得するため一体となって動いています。また、個々の案件では、調整役として契約が成立するように精力的に営業活動に取り組んでおります。電池用バインダー事業の面白さは、EVシフトというメガトレンドの変化により、10年以内に全世界で製造される自動車のうち数千万台がEVとなり、それら全てにリチウムイオン電池が搭載され、その中に自社製品が使用されるチャンスがあるという点だと思います。 このようなことをほぼゼロベースででき、その一端を担えるのは魅力的なことだと感じます。これは同時に、営業としての活躍の場が広がり続けていることを意味します。欧州で実績を残すことを目標としていますが、近い将来、グローバルプレイヤーとして活躍することが私の目標です。ENEOSマテリアルにはそれにチャレンジできる環境があると思っています。