チームの支えがあってこそ
A.H 2011年入社 - 高分子科学専攻

Work
仕事内容
タイヤ用の新ポリマーの開発
私の所属グループでは、タイヤに使用される合成ゴム(ポリマー)の開発を手がけています。お客様のニーズや市場動向、特許情報などの「世の中の流れ」をとらえ、自社技術を応用することで市場価値の高いポリマーを開発することが、グループのミッションです。その中で私の役割は、市場/お客様調査結果をもとに実験結果と照らし合わせながら、新しいポリマーの開発方向性を提案することです。割合でいうと、調査と実験がほぼ半々で、ある程度一人でテーマを進めることができます。テーマ選定については上司と相談して決めますが、自分の意見も反映されます。また、テーマの進め方や具体的な検討手法等の細かい点は一任されており、個人の裁量が大きいグループです。
特許関係の資格を取得
特許は自社技術の保護や競合他社の技術情報、市場動向を調査するうえで非常に有用です。ただ他社の特許を調べるにも、自社で特許を出願するにも、特許関係の知識が不可欠です。そこで私は入社1〜2年目に重点的に特許の勉強をしました。当時、若手の特許出願をグループとして推奨していたことがきっかけでした。まずは特許の仕組みや明細書の構成等を理解することから始めましたが、かなり苦戦したのを覚えています。特許の文書は独特で最初は読むだけでも時間を要し、技術の理解までなかなかたどり着けませんでした。しかし、やるとなればとことんやる性格なので、せっかく勉強するなら形に残したいと思い、最終的には知的財産管理技能の資格を取得しました。ただ、資格を取れば100%理解できるという単純なものではありませんので、今も業務を通して知識を蓄積している最中です。現在は、知財部門に協力を仰ぎながら、開発に特許を上手く活用できるように取り組んでいます。
2023年4月「研究進歩賞」受賞
2011年の入社以来、研究賞•ナイストライ賞など4つの社内賞を受賞しました。中でも印象深いのが2023年4月の研究進歩賞の受賞です。2度目の育休から復職した後、仕事と育児の両立や、研究テーマの変更に伴い、ほぼゼロから専門知識を獲得するのに苦労していました。上司・先輩の支え、同僚の温かいフォローのおかげで躓きながらも自分のペースで業務に取り組むことができたことによる成果でした。受賞対象となったのは現在の業務内容で、グループで調査結果や検討結果を考察し、新規ポリマー案を作成して実際に試作します。物性評価結果を資料に落とし込み、お客様へのニーズ聴取まで持っていけたことが評価されました。チーム一丸となって取り組んだ結果の受賞だったので、喜びもひとしおでした。

Change
入社後の変化
私が作成した報告資料の社内評価に驚き!!
研究進歩賞を受賞する前に、調査・検討の結果を社内関係者に発表する機会がありました。発表後、関係部署の部長から「この資料には200万円の価値がある!」とお褒めや労いの言葉をいただき、驚きとともに私の仕事にそんな価値があると認めてもらえたことに最初はとても嬉しくなりました。しかし、業務に要した時間と費やした金額を考えると、この結果を更に利益が生み出せる取り組みへ繋げなければいけないと気を引き締め直しました。今回提案した新規ポリマーはまだまだ試作の段階であり、ビジネスの「種」に過ぎませんが、自身が関わったポリマーを必ず市場に出して、もっと大きな価値を生み出したいと考えています。
マーケティングにも挑戦
私は研究・開発の成果を収益化できた時が仕事のゴールだと思っています。当然のことですが、収益に貢献するにはお客様にとって価値があるものを開発・製品化しなければなりません。そのためには、もっと市場やお客様、技術トレンド等、“外の情報”を知り、どのようなプロモーションが効果的か等、戦略的な考え方を習得する必要があると思い始めました。そこで今後はマーケティングを学びたいと思っています。私たちが良いと思った製品でも、お客様にとって価値が無ければ売れません。また、性能が良くても、お客様に良さが伝わらなければ売れません。こういった課題を解決するために、自分で実験ができる研究開発にいるからこそ、やれる取り組みがあると考えています。入社時はしっかり研究開発ができる環境が魅力でこの会社を選びました。それが特許を勉強し、次はマーケティングを学びたいと思うとは自分でも想像していませんでした。将来のビジョンは人それぞれですし、それが途中で変わるのも悪いことではないと思います。むしろ入社後、新しい目標を見つけられたのは喜ぶべきことだと思っています。

Advantage
環境の魅力
育児と両立できる制度が充実
ENEOSマテリアルには育休から復職した社員、育児と両立して働く社員がたくさんいます。私は二人の子どもを育てながら研究職を続けています。フレックスタイム制度や時間単位の有休取得、短時間勤務制度、在宅勤務制度など制度を活用して仕事と育児を両立しています。子どもが急に熱を出したときはフレックスタイム制度を使って早く帰ったり、半日の有休を取ったりしています。子どもの体調にあわせて今週は毎日16時に退社する、その分来週は少し遅くまで仕事に打ち込むなど、勤務時間も自分の裁量で決められるので助かっています。もちろん100%満足というわけでもありませんが、制度は年々充実してきていますので、今後さらに働きやすくなるはずです。
やさしい仲間や社風も支え
育休から戻ってきたときは、先輩が「何でもフォローするから遠慮なく言ってね」と迎えてくれます。上司は「これから何がやりたい?」と聴いてくれます。そして同僚は「無理のない範囲でね」と声をかけてくれます。とにかく温かい人が多く、同僚に恵まれていると実感します。もちろん制度のおかげもありますが、長く安心して働けるのはこうした社風があってこそだと思います。また「どんな仕事がしたいか」と聴かれるのは復職の際だけではありません。上司は一人ひとりの得意な仕事や苦手な分野を理解したうえで、どんな仕事に向いているかを常に一緒に考えてくれています。物性評価をやりたい、次は重合に携わりたいといった希望を述べれば、そうした想いをしっかりと汲み取ってくれます。働き方も組織も、本当にフレキシブルだと思います。
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